「塩は『えん』(とも読み)、『えん』はご縁の『えん』、円の『えん』。」
「塩づくりでご縁が出来て、みんなでまあるくなって、仲良くなる。」 荊尾さんは、穏やかな笑顔でそう言われました。
争いがなかった縄文時代から学んだ、古来からの製法での塩づくり。
長年この製法での塩づくりに真摯に向き合ってこられ、出会いを大切にしてこられた荊尾さんならではのお話や 、 お弟子さん達のやり取りの輪の中にいると、言葉が素直に入ってきて、穏やかな気持ちになってきます。
20年あまり荊尾さんと一緒に塩焚きを続けている、渡部ゆうこさん。普段は別のお仕事をしていらしゃるそうです。 お二人とも、笑顔がとても素敵です。塩焚きの作業ではまさに「あうん」の呼吸。息がぴったりです。お弟子さん達は、荊尾さんのことを「塩爺」と呼んでいます。
塩焚きの様子を見ながら、その合間に海藻を採ってきて干していました。 いつの間に⁉ 塩炊きのお弟子さん、皆さん自然体で楽しそうです。
~渡部 ゆうこさん紹介~「食」と「音」で地域や人ものコト・そして心とからだを結ぶ「むすびや』@島根県出雲市です。普段はしまねの料理探求家として塩焚きの傍ら、食の研究と探求に勤しんでいます。
申し合わせた訳ではないのに、持ち寄りの品々。
荊尾さんが語られる、塩づくりのお話し、塩づくりを通して出会った方々のお話し、ここのお塩を使った料理のお話しなどで、はじめましての緊張もほぐれます。
たくさんのおすそ分け、美味しくいただきました。ありがとうございました!!
塩って確かに、いろいろなお料理に大切ですね。ごちそうさまでした!
語らいながらの豊かな時間、これもまた、ここのお塩がおいしくなる秘訣かもしれません。
ふるさとへの恩返しと、「静間ふるさと交流倶楽部」を立ち上げられ、20年以上の活動を続けてこられた、代表の荊尾かたらお 衛 まもる さん。時の流れと共に、メンバーは替わっていきましたが、当初の思いは塩焚きの釜の火のように、その時々で強弱をつけながら、ゆっくりと確実に、絶え間なく燃え続けておられるように感じられました。
未だここを訪れる方が絶えないのは、塩づくりの奥深さや、荊尾さんのお人柄に魅せられ、また、美しい自然に魅せられ、何故か落ち着くこの場所へ、戻ってこられるのでしょう。 私も塩づくりの体験を通して、新たなふるさとの魅力に出会うことができました。
地域の方の身近な活動、そこから広がるたくさんのご縁、まだまだ島根には素敵な場所や、素晴らしい出会いがあるように思えてなりません。ようこそ、島根県!皆さんに素敵なご縁がありますように!