出雲屋敷
About
お屋敷とお庭を丸ごと移築
出雲文化伝承館の出雲屋敷は、斐川町の江角家の豪農屋敷を移築したものです。江角家は幕末から新田開発で、富を成した豪農でした。お米をたくさん保有していることは資産の豊かさにつながり、同時に文化の豊かさももたらしました。
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Recommendation
出雲屋敷おすすめポイント
地元の木材と、
地元の工法で、
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地元の大工さんが、
地元の木材と、
地元の工法で作った建物
天井に使われている木材は島根県の木「黒松(クロマツ)」。地元の大工さんが、地元の木材を使って建てています。
釘を使わず、木を組み合わせて建てられているので、上から分解していくと、もう一度組み立てられます。斐川町から移築する際にも一度バラバラにして再度組み立てられたそうです。
床の間の素材から
見える違い
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南座敷
(客間)
北座敷
(居間)
使われている材質、
柱・畳の有無で
ランク分けされている!
出雲屋敷のお庭の見える南側は客間、茶室・松籟亭が見える北側は、屋敷の主人や奥様が利用される生活の空間でした。それぞれに床の間がありますが、少しずつ違いがあります。
北座敷 | 南座敷 | |
---|---|---|
床壁 | 泥壁 | 紙 が貼られている |
柱 | なし | 杉 (四方柾) |
畳 | なし (床:桑材) |
模様の入った縁の畳 畳の目が大きい |
南座敷
の方が
格が高い
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客間の床の間の畳の縁は、模様が入っていて太め。床に敷いてある畳は無地で細めです。床の間は普段座る場所よりも格が高いということが一目でわかります。
出雲流庭園
a designated cultural asset of Izumo City
About
ダイナミックな飛石と短冊石
470坪もの面積を誇る伝承館の出雲流庭園は、明治後期から昭和にかけて築かれた出雲でも特別に広い庭園です。大きな飛石や短冊石を配したダイナミックな構成で「出雲流庭園」の典型的な要素を備えています。
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Recommendation
出雲流庭園おすすめポイント
貴重な長い石
短冊石
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お客さんに見てほしい
すごく貴重な長い石
出雲屋敷の南座敷の床の間の前からは、出雲流庭園が一望できるようになっており、その中でも短冊石は途切れずに見ることができます。どうしてこの長い短冊石を途切れずに見せたいのか?
短冊石は全長4m40cm。雲南地方から切り出された御影石風の石は斐伊川を経て斐川町まではるばる運ばれてきた貴重な石、つまり財力の象徴だったのです。
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縁側からお庭が一望できます。
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茶庭によく見られる蹲踞が庭園にあるのは出雲流ならでは。
お庭のアクセント
大振りな飛石
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デザイン性と実用性を
兼ね備えたアクセント
出雲流庭園の飛石や踏分石は、他の地方のものよりも高く据え付けられています。また踏分石はお庭のアクセントとして大振りなものが好まれました。実用性とデザイン性を兼ね備えていて面白いですよね。
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美しく手入れされた庭園。
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出雲屋敷出雲流庭園
まとめ
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WEBデザイン科で勉強しているため、デザインにも興味があるのですが、庭園のレイアウトもデザインの一つという当たり前のことを再認識しました。庭園の景色をそのまま見てもきれいですが、その形になるまでの理由や、意図した視覚的な効果を教えてもらえると、より面白く感じました。