出雲市駅

からくり時計

制作/設置: 株式会社内田洋行 設置日: 2001年

出雲市駅北口広場公園に設置されているからくり時計は、中央の人形が指揮者、その周りの人形はそれぞれ異なる楽器を演奏しているデザインになっています。

像の下にあるボタンを押すとそれぞれの楽器の音色を手動で奏でられる仕様になっています。

ポイント

どの角度から見ても楽しめるようになっており、更に押すと音が出る面白さもあります。

人形たちの神話にちなんだ服装から、出雲らしさを感じられます。楽器部分が他と異なる素材でできており、浮き出た立体的な作りが綺麗です。

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大国主大神オオクニヌシノオオカミ
(オオクニヌシノミコト)

出雲市駅、アトネスいずも内に設置されている出雲神話に登場する大国主大神オオクニヌシノオオカミの木像です。

高さ約3メートルの巨大な一丁彫りで制作されています。一見表情は固く、怒っているようにも見えますが、実は駅構内の縁結びスポットとなっており、すぐ横には縁結びくじも設置されています。

ポイント

木像の木の温かさも感じながら、繊細な衣服の皺の表現がとても美しいです。

光が当たる事で、より表面の艶のある木の美しさや色味、髪の毛等の繊細な表現にも気付くことができます。

怒っているなんて勘違いされそうですが、いえいえそんな事はありません。怖いのはヤマタノオロチに対してぐらいでしょうか
あぐらをかきどっしりと座るオオクニヌシのミコトノの写真
険しい表情のUPの写真
両手で大きな玉のようなものを持つUPの写真

神話モニュメント

出雲市駅、アトネスいずも内中央に、神話をモチーフにしたモニュメントが設置されています。

アトネス内に流れる川の中央にスサノオノミコト、その周囲を様々な形の石像が囲んでいます。

ポイント

中央のスサノオノミコトのみ素材が異なり、つるんとした質感が更に像を目立たせていて面白いモニュメントになっています。

周囲の石像は、川を表現した水との相性がよく馴染んでおり、細かい衣服や表情の表現と、あえて残してある石のゴツゴツとした質感の対比が特徴的です。

神話モニュメントの全体写真

スサノオのミコト(出雲の国)

右手に持った剣を振り上げるスサノオのミコトの写真

イザナギ・イザナミの命の子、スサノオの命は、高天原タカマガハラ にいる姉アマテラスオオカミの命に従わず、その暴れん坊ぶりから地上においやられてしまいます。

やがて、スサノオの命がたどりついたのは出雲の国でした。そこで、八岐大蛇ヤマタノオロチ を退治し、生贄となったクシナダ姫を助けて結婚しました。その時、わき立った雲がでていて二人を祝福しました。

アマテラスオオカミの命が大和の神であるのに対しスサノオの命は、出雲の主神として出雲の国をおさめました。

おいやられる程の暴れん坊!だからこそヤマタノオロチも倒せたのかも?そして試練を与えられるオオクニヌシノミコト。応援したくなります。

ヤマタノオロチ(斐伊川)

ヤマタノオロチに立ち向かうスサノオの写真

出雲の国に追放されたスサノオの命は肥の河(斐伊川)の上流で、泣いているおじいさんとおばあさん、クシナダ姫に出会います。

話を聞くと、8つの頭をもつヤマタノオロチという怪物が毎年やってきて、8人の娘を次々にのんでしまい。最後のクシナダ姫もいよいよ今年のまれてしまうというのです。

スサノオの命は強い洒を入れた大きなかめを8つ用意しヤマタノオロチを酔わせて退治しました。そのとき肥の河はヤマタノオロチの血で朱にそまったといいます。

くにびきの神様
ヤツカミズオミズヌのミコト
(島根半島)

岩に紐をくくりつけ、引っ張るヤツカミズオミズヌの命の写真

「風土記」の本には、ヤツカミズオミズヌの命という神様が、4つの島を海の向こうから引っ張ってこられたと書かれています。

神様は広くて厚いすき を持って、山を断ち切り網をかけてくにびきを行いました。その杭にあたるのが三瓶山で網にあたるのが長浜といわれています。

神様が引っ張ってこられた4つの島が島根半島となりそのおかげで、出雲の国は風や波から身を守り、漁業にもむく土地となりました。

すき …表土の掘り起こしに用いられる農工具の一種
参考文献:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)「鋤」

オオクニヌシのミコトとスセリ姫の恋
頓原町とんばらちょう 琴引山ことびきやま と出雲大社)

スセリ姫をおんぶして歩くオオクニヌシノミコトの写真

オオクニヌシノミコトは、スサノオの娘スセリ姫と出会ってすぐにお互いを好きになってしまいました。しかし大事な娘をとられたくないスサノオはいじわるをしました。

オオクニヌシノミコトは意を決して、スセリ姫をおんぶして逃げることにしました。ところが追いかけられ見つかってしまいました。でも2人で出雲の国で仲よく暮らせとゆるしてくれました。

こうして2人は現在の頓原町の琴引山までやってくると、スセリ姫はもってきた琴をそこに置いて、新居を決めるために見渡しました。

すると、日本海に面した眺めのよいところが見つかりました。今の出雲大社があるところです。

タマヒメ様とワニ鮫の恋
仁多郡にたぐん・鬼の舌震 したぶるい

岩の上に立つタマヒメ様の写真

昔むかし川上の阿伊村あいむら(現在の横田町馬木まき )にタマヒメ様という、それは美しいお姫様がいました。

1匹のワニ鮫が、お姫様を好きになりどうしても会いたいと力のかぎり川をさかのぼって行きましたが、たくさんの大きな岩が目の前に立ちはだかり、とうとうタマヒメ様に会うことが出来ませんでした。

会えないゆえにワニ鮫の恋はいっそうつのり、タマヒメ様をずっとしたい続けました。

その後、その場所を「ワニのしたいふるう所」というようになり。現在ではそれがなまって「鬼の舌震」といわれています。

スクナヒコナの神様掛合町多根かけやちょうたね

葉の上に野乗るスクナヒコナの神様の写真

昔むかし、オオクニヌシノミコトが美保関みほのせき にいらっしゃると、日本海の波の上をガガイモの実のさやに乗って、ミソサザイの羽を身につけてやってこられるとても小さな神様に出会いました。

スクナヒコナの神様は、出雲の国に穀物の種と農業技術を残され、オオクニヌシノミコトと力を合わせて、出雲の国をとても豊かな国にしました。

現在の掛合町の多根を訪れた時、稲の種を落としていかれました。これが、多根の地名の由来です。

その後、粟島あわしま(米子市彦名町ひこなちょう )で、栗の種をまかれ、その栗の穂がみのった時に、スクナヒコナの神様はその穂にはじかれて、海の向こうの国へ帰っていかれました。

ミソサザイ…日本で最小の野鳥の一種
参考文献:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)「ミソサザイ」

穂にはじかれるほど小さな神様なんて、どのくらいの大きさだったんでしょうか?想像すると可愛いですね。